関西版モバイルウィキペディア
TOP
> 磁性
磁性
(じせい、)または、
磁気
(じき)とは、
物理学
で、
物質
が他の物質に
引力や斥力
を及ぼす
現象
の一つであるんや。容易に分かるほど強い磁性を示す物質として、
鉄
やある種の
鋼
、
磁鉄鉱
(天然磁石)や
磁硫鉄鉱
といった
鉱物
やらなんやらがよう知られておる。みなの物質は
磁場
によって多かれ少なかれ影響を受けるが、ほとんどの場合、その影響は特別な装置を使わな検出できへんほど小さい。
磁力
は
電荷
の運動によって引き起こされる基本的な
力
であるんや。磁力を支配する源や場の振る舞いは
マクスウェル方程式
で記述される(
ビオ・サバールの法則
も参照のこと)。よって磁性は電荷を持つ
粒子
が
運動
をしたらいつでも現れる。磁性は
電流
の中の
電子
の運動によって発生して
電磁気
と呼ばれたり、電子の
量子力学
的な軌道運動や
スピン
によって生じ、
永久磁石
の力の源となりよったりする(電子は
太陽
を周る
惑星
のような軌道運動を行なっておるわけではおまへんが、「実効的な電子の速度」は存在する)。
磁場中の荷電粒子
磁場 B の中を運動する荷電粒子は、以下の
外積
で表される力 F(
ローレンツ力
)を受ける。
\vec F = q \vec v \times \vec B
ここで、
q\,
は粒子の電荷
\vec v \,
は粒子の速度ベクトル
\vec B \,
は磁場
この力は外積やから、粒子の速度と磁場の両方に対して垂直な方向に働く。そやから、磁力は粒子の運動の方向だけを変え、速さは変えへん。
磁気双極子
通常、磁場は
双極子
場として現れ、
S極
と
N極
を持つ。「S極」「N極」ちう用語は磁石を
方位磁石
としてつこうとったことに由来しておる(方位磁石は地球の磁場と相互作用し、地球上での北 (North) と南 (South) を指し示す)。
磁場は
エネルギー
を蓄える。物理系は普通、エネルギーが最小となる配置で安定となる。そやから、
磁気双極子
を磁場の中に置くと、磁場と反対の方向に自らの磁極を向けようとし、これによって正味の磁場の強さをできるだけ打ち消して磁場に蓄えられはるエネルギーを小さくしたろおもてする。例うたら、2つの同じ棒磁石を重ねると普通、互いのN極とS極がくっついて正味の磁場が打ち消されるようになり、同じ方向に重ねようとする力には逆らおうとする。2つの棒磁石を同じ方向で重ねるために使われたエネルギーは重なりよった2本の磁石が作る磁場に蓄えられ、その強さは1本の磁石の2倍になる。(これが、方位磁石として使われる磁石が地球磁場と作用して北と南を向く理由であるんや。)
磁気単極子
通常の経験に反して、いくつかの理論物理学のモデルでは
磁気単極子
(モノポール)の存在を予言しておる。
1931年
に
ポール・ディラック
は、電気と磁気にはある種の対称性があるため、
量子論
によって単独の正せやへんかったら負の電荷の存在が予言されるのと同様に、孤立したS極せやへんかったらN極の磁極も存在するはずや、と述べたちうわけや。せやけど実際には、荷電粒子は
陽子
と
電子
のように個々の電荷として容易に孤立して存在できるが、SとNの磁極はばらばらには現れへん。ディラックは量子論を用いて、もしも磁気単極子が存在するやったらば、なんで観測される
素粒子
が電子の電荷の整数倍の電荷しか持たへんんか、ちう理由を説明できることを示したちうわけや。なお、
クォーク
は分数電荷を持つが、自由粒子としては観測されへん。
現代の素粒子論では、電荷の量子化は非可換
ゲージ
対称性
の自発的破れによって実現されるとされておる。現在のある種の
大統一理論
で予言されておるモノポールはディラックによって考えられはった元々のモノポールとは異なることに用心する必要があるんや。今日考えられておるモノポールはかつての素粒子としてのモノポールとは異なり、
ソリトン
、すなわち局所的に集まったエネルギーの「束」であるんや。こういったモノポールが仮にも存在するとしたら、
宇宙論
の観測結果と矛盾するっちうことになる。宇宙論の分野でこのモノポール問題を解決する理論として考えられはったのが、現在有力とされておる
インフレーション
のアイデアであるんや。
原子の磁気双極子
物体が磁性を持つ物理的原因は、電流の場合とは異なり、
原子
に生じる磁気双極子であるんや。原子スケールでの磁気双極子、せやへんかったら
磁気モーメント
は、電子の2種類の運動によって生じる。1番目は
原子核
の周りを回る電子の軌道運動であるんや。こら電流のループと見なすことができ、原子の軸方向に軌道磁気モーメントを生じる。2番目の、もっともっともっとずっと強い磁気モーメントの源は、
スピン
と呼ばれる量子力学的な性質であるんや。こらスピン磁気モーメントと呼ばれる(せやけど現代の量子力学の理論では、電子が実際に物理的に自転したり原子核の周りを軌道運動したりするとされておるわけではおまへん)。
原子の全体的な磁気モーメントは、個々の電子の磁気モーメントの総和になる。磁気双極子は互いに反発して正味のエネルギーを小さくしたろおもてするため、軌道運動においてもスピン磁気モーメントにおいても、いくつかの電子のペアが持つ反対向きの磁気モーメントは互いに打ち消しあう。そやから、
電子殻
や副殻が完全に満たされておる原子では磁気モーメントは通常は完全に打ち消される。磁気モーメントを持つんは電子殻が部分的に満たされておる原子だけなんやし、その強さは不対電子の数で決まる。
そやから、様々な
元素
ごとの電子配置の違いが原子の磁気モーメントの性質や強さを決めており、また様々な物質の磁気的な特性の違いをも決めておる。様々な物質で以下のよへんくつかの形態の磁気的な振る舞いが見られはる。
反磁性
常磁性
分子磁石
強磁性
反強磁性
フェリ磁性
メタ磁性
スピングラス
超常磁性
マグネター
と呼ばれるどエライ強い磁場を持つ星も存在すると考えられておる。
磁性に関わるSI単位系
その他の磁性に関わる単位
ガウス
エルステッド
マクスウェル
関連項目
磁石
磁性体
電磁気学
磁鉄鉱
磁硫鉄鉱
カテゴリ:磁気
カテゴリ:物性物理学
ページの上へ
関西版モバイル ウィキペディア トップ
Powered by フリー百科事典『ウィキペディア』
Text is available under
GNU Free Documentation License.
関西版モバイルウィキペディア